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21.『神も仏もありませぬ』佐野洋子 老いることをほどよくぶっちゃけたエッセイ。かわいらしくて毒がある。年を取るのも悪くないと思わせるのは、も~のすごく高度な芸だと思う。 22.『死亡告知』貞奴 内田也哉子さんの対談集で知ったので読んでみた。自意識過剰系かと思いきや、いい感じの逆ギレ芸でした。 23.『人のセックスを笑うな』山崎ナオコーラ 『浮世でランチ』ほどの衝撃はなかった。タイトルがすばらしいだけに、内容は真っ当な恋愛小説でタイトル負けした感もあるし、全体的に未完成な感じがした。早く新作が読みたいです。 24.『どちらかが彼女を殺した』東野圭吾 「これ、あげる」と半ば押し付けられて読みました。文中のヒントを拾いながら、読者自身が犯人を当てるという推理小説(小説内に答えはなし!)。というわけで、答えがわかると誰かに「これ、あげる」と言うしかなくなった。 25.『私が語りはじめた彼は』三浦しをん ある大学教授を巡って、妻や子や助手たちが繰り広げる愛憎入り混じった告白劇。文章がゴテゴテと装飾されてる感じで、乗り切れなかった。 26.『ホンの幸せ』氷室冴子 氷室冴子さん懐かしい!と思って手にしたら、いかにこの人の本の読み方に影響されてたかを思い出しました。キレよくカラッとして奥深い。しかも勉強家。ポルノ小説論のいさぎよさにはまいった。 <マンガ> 『げんしけん』全9巻 木尾士目 全9巻。大学の現代視覚文化研究会=エロ同人誌研究会=オタクの巣窟の物語。でも実はピュアなラブストーリー。そこにマニアのマナーが絡んでくるのがおもしろい!エロ同人誌はリアルだったら正直キツいけど、何かに逸脱して熱中する人たちの物語として読めます。 ミステリ脳をまったく持ち合わせてない私。 『どちらかが彼女を殺した』は伏線という伏線をすべて見逃し読了。 袋とじの後書きを読めばトリックがわかるはずなんですが、 それでも犯人が特定できず、ミステリ好きの女子にいちから説明してもらった覚えが。 謎解きとか犯人探しとか『シックス・センス』的どんでん返しとか、 読むのは好きなんだけど、先を読もうって気力がまったくないんですよね。 そんな私はどんなミステリを読んでも「へー!」「へー!」と新鮮に驚けます。 そして氷室冴子のエッセイ『ホンの幸せ』をたまたま読んだことで、 ひとりきりの少女小説ブームが始まるのでした。
by reiko.tsuzura
| 2008-02-09 02:35
| 本
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