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オンガクセイカツ、blogデビューです。 どうぞよろしく。 ![]() 先日図書館から、『鏡の国のアリス』(王国社刊・北村太郎訳)を 借りてきました。 じつはちゃんと内容を憶えてなかったりするアリス。 でも英語の勉強してると、必ずと言っていいほど 英文モデルとして出てきます。あと「オズの魔法使い」もね。 どちらも子供の頃は、そこはかとないほの暗さが ちょっと苦手だったのです。 でも、こうして改めて読み返してみると、 これってけっこう難しいっちゃー難しい小説かも。 児童小説というのを抜きにしても、いきなりチェスのルールに のっとってお話が進むあたり、苦手意識をなくさないと 世界に入りこめないですしね。 (チェスって何度挑んでも、まったく理解できない) あとはこれ、完全に言葉遊びの本なんですね。 全編ダブルミーニングと韻の連発で、 原文で読まないと意味をなさない部分が多いみたい。 でも和訳もかなりステキでしたよ。 たとえばアリスが見つけた鏡の国の本『ジャバウォッキ』の冒頭。 夕ぐらだよ、ぬめらかなトーヴ、 ぐるぐらなける、ずとり、 よわじめな、ボロコーヴ、 みどぶーやから、きっきーな。 わけわかんないけど、わかる気もする! というか、もともと知ってるような言葉が並んでて、 ある程理解できた気になれるのがすごい。 ほかにもかなりグッとくる言葉がありました。 たとえばクイーンの言う 「この国ではね、同じ場所にいようと思ったら、全速力で駆けていかなきゃならないのさ。どこかよそへいきたいんだったら、少なくともその二倍の速さで走らなきゃね!」 とか、 ハンプディ・ダンプディの言う 「アンバースデイ・プレゼント」(「もちろん、バースデイ、つまり、誕生日じゃないときにもらうプレゼントさ」) とか。 いちいちすべての設定とセリフが、物語の濃縮エキスみたいで濃いのなんのって。 『千と千尋の神隠し』は、アリスが何度も自分の名前を忘れそうになるのをヒントにしたのかな。 ちなみに『ジャバウォッキ』に関しては、 ちゃんと本のなかでハンプディ・ダンプティが 得意気に解説してくれます。
by reiko.tsuzura
| 2004-09-23 08:52
| 本
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