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『NANA』(1~12巻) 矢沢あい 総売り上げ2200万部ですってー! 「読んだことない」人はいても「知らない」人はいない モンスター少女マンガです。 私もやっと読みました。 とはいえ、じつは私、連載始めの数回だけ『Cookie』で読んだんですよね。 当時『Cookie』も創刊されたばかりで、 大人になった『りぼん』読者向けの少女マンガ誌ってことで、期待してたんですよ。 でも結局、半年も読み続けなかったなぁ。 なぜなら、大人になった少女マンガは、 私のなかではナシだということがわかったから! 私の少女マンガのセオリーはあくまでも、「初キッスシーンで最終回」なんです!! リアリティとかいらない、ヒロインはハタチ超えちゃダメ、処女じゃなくちゃダメ! でも『NANA』なんて、しょっぱなから不倫だもん。 そしてあたりまえのようにエッチだし、妊娠だし、できちゃった婚だし。 「中出し」なんて言葉アナタ、もってのほかですよ! とはいえ、『NANA』がおもしろくないかといえば、そんなことはないです。 そりゃーおもしろいですよ。 おしゃれな服着て、おしゃれな部屋に住んで、カッコいい男子だけがいて、 女子の思い描く夢がドンドコ叶って、でも適度に悩みがあって、 少女マンガのエッセンスがむせかえるほど入ってる。 でもなんかこう、素直に「好きなマンガ」とは言えないんだよなー。 なんでかなー、と考えてみたところ、 「わかった、林真理子の小説くさいんだ!!」と思いました。 とうていヒロインにはなれないはずの地味子ちゃんが、 運命的な出会いをして、あっという間にセレブに大変身……って、 これってまさに林真理子が『non・no』あたりで連載してた小説そっくり。 なーんかこう、うまいこと田舎娘のコンプレックス突いてくる感じ? (いや、それは少女マンガの基本的な魅力だからいいんですけどね) 「こーいう妄想してんだろ、叶えてやるよホレ」って言われてる感じ? それがどうにも鼻につくっていうか……。 だけど私、べつに矢沢あいの『天ない』や『ご近所』や『パラキス』を読んでも こういう拒否反応は出なかったので、 やっぱりこれはバンドの話だから、余計受け付けないのかなぁ、とも思います。 (ちなみにベストは『マリブル』。りぼん現役小学生だったから。) だって一般人が憧れのミュージシャンと結ばれるなんてありえないもん!! ミュージシャンのヒロインがミュージシャンと結ばれるのはアリ。 一般人のヒロインが死ぬほど努力してミュージシャンと結ばれるのもアリ。 でも一般人のヒロインがミリオン売ってるカリスマ・アーティストと遊びでヤッたら妊娠して告白したらけっこういい奴で責任取ってくれて白金のマンションなんてありえないもんバカバカー! ………ああいかん、取り乱ました。 とにかく私のなかで『NANA』は、ありえない法則で話が進む少女マンガなんです! でも世間では大ウケ。あぁ誰か、2200万部も売れるわけを教えて……。 あと、どうでもいいんですけどこのマンガ、 音楽ライターの書かれ方がヒドくてちょっとおもしろい。 プロデューサーとかプロダクション社長とか、業界人はみんなダンディな色男なのに、 ライターだけは部屋でゲームしてカップラーメン食べてるイメージ(笑)。 あはは。まぁいいか、マンガなんだし………。
by reiko.tsuzura
| 2005-06-14 23:33
| マンガ
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